<患者> 50代 女性
<主訴> 肩の痛み
<所見> 肩の動作時痛と可動域の制限が見られ、整形外科に
受診され五十肩と診断されたとの事。
実際検査を行ったところ、特に五十肩と言われるような
症状は診られなかった。
自動運動時(自分で動かす)に少し痛みが出ており、
他動運動時(他人に動かされる)には特に痛みが
出ていなかった。
呼吸が非常に浅く肋骨と横隔膜の動きが小さい為
肩をすくめるような動きが顕著に見られた。
その為、肩周りの筋肉の動きが制限され肩甲骨と上腕骨の
動きの連動がうまく機能しにくくなっていた。
<施術> 今回は手技と運動療法にての施術を行う。
上記のような所見が見られたので、まずは呼吸の改善から。
やはり呼吸は人間の動作において関係性が高い。
肋骨・横隔膜・骨盤底筋群・腹筋群の作動により腹腔内圧が
高まり、体幹の安定性を獲得し動作に反映させる。
呼吸の改善により、肩周囲の筋肉の動きを邪魔する因子が
軽減する。
その後、痛みをかばう動作が癖づいているのでその意識改善。
他動運動から自動運動へ移行していき正しい筋肉・関節の
使い方を意識的に行う。
左右対称的な動きを行う事により、平衡がとれてくる。
その結果、少し違和感は残るものの痛みがほぼ消失。
しかし、癖づいた動きはすぐに解除されないので使い方が
悪くなると再発しやすくなる。
その為、ホームエクササイズを指導し正しい動きへの改善を
促す。また、インナーの筋肉とアウターの筋肉の連動が必須に
なるので、それは今後の課題になってきます。
何でもかんでも、肩の痛みが五十肩と一般的にいわれるものでは
ありません。放っとけば治ると思う方が多いようです。
痛みを生じてから悪い状態の期間が長引くと、正常な動きが
損なわれるため改善までに少し時間が必要になることが多いです。
治療が必要か必要でないかの判断は難しい所ですが、早めの評価が
大切だと思います。
肩こり・腰痛・関節痛等
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